波動信号処理研究室

本研究室では、目で直接見ることができない波動信号(テラヘルツ波、電波、音波など)を用いたセンシング技術に関する研究を幅広く展開しています。ハードウェア、ソフトウェア、実応用など、多岐にわたるテーマに取り組んでいます。

ハードウェア

高周波デバイス、システムの開発・実装

ソフトウェア

信号処理・AI技術によるシステムの高機能化

産業応用・社会実装

非破壊検査・農業・セキュリティ・医学応用など

人感を超えるセンシング技術

波動信号の特性を生かすことで、従来の可視光カメラを超えるセンシング技術が生まれる。絶対ではないが、低い周波数を使えば透過性が高く(携帯信号が壁を透過するように)、高い周波数を使えば高い分解能を得られる。カメラのように画像を取ることもできるが、信号処理により普段見えない、量化できない情報を取得することが可能となる。例えば:

  三次元的な情報が得られる

  壁やプラスチックを透過して後ろの物体が見える

  遠隔で水分量や誘電率などのパラメーターを測定できる

  移動体の距離、速度、方向を計測できる

本研究室では、産業界のニーズに応じた技術を開発・実装し、最適な技術の社会実装を目指している。

THz帯信号(300-GHz)は優れた空間分解能を得る同時に、誘電体が低い材料(服、プラスチックなど)を透過する事ができる。

研究室の特色

電気電子と情報科学(学部以降)の融合
本研究室は電気電子と情報科学の融合という位置付けである。電磁気学、電気回路、光学、制御システムの設計・実装から、ソフトウェアやアルゴリズムの開発に至るまで、幅広い分野での研究と実験を行っています。
これにより、学生は多様なプロジェクトに参加し、実践的なスキルを身に付ける機会を得ることができます。また、産業界との共同研究や最新技術の導入にも積極的に取り組んでおり、学術的な知識だけでなく、実社会での応用力も養うことができます。
興味を持つ研究テーマを選べる
個人的には、大学では先生が教えるよりも、自分自身が研究や仕事に対して興味を持つことが最も重要だと思います。そのため、当研究室では幅広いテーマの中から興味を中心に研究テーマを選び、学生が主体的に学べる環境を提供しています。また、学生の興味や得意分野に応じて、柔軟に研究テーマを調整することも可能です
ですが、時々研究プロジェクトや、共同研究などに合わせて、どうしても自分のテーマから少し離れた仕事もあるだと思います。基本的には、卒論修論以外の仕事は、予算次第アルバイトの形で行います。
学生と共に成長する研究室
当研究室は学生を一人の大人(社会人)として尊重し、学生自身の意志を重んじ、共に“いい研究室”を築き上げていきたいと思います。
本研究室は学生一人一人が主体的に学び、成長することを期待しています。研究室の一員としての責任を果たし、互いに協力し合いながら、より良い環境を作り上げることが重要です。部屋の管理、イベントの企画、セミナースケジュールの決定などは、基本的に学生グループとの相談に基づいて決めます。
(ただし、尊重とは双方に求められるものであり、研究に全く励まない学生には卒業が困難になるかもしれません。)
産学連携を重視
本研究室は先端技術の研究だけでなく、実装と応用研究にも力を入れています。ぜひ学生の皆さんと一緒に面白い、実用的、インパクトのある技術の創造を目指したいと存じます。
研究テーマの選択にあたっては、産業界や社会のニーズにも目を向けています。これにより、学問的な興味だけでなく、実用的な視点からも研究を進めることができ、将来的なキャリアにもつながる経験を積むことができます。産学連携プロジェクトを通じて、実社会での応用を見据えた研究を推進しています。
また、企業、国立研究所との連携が多いため、インターンシップや就職の機会も増やせると思います。
フレックスタイム制
健康型(9:00-17:00)と夜型(12:00-20:00)の学生両方に対応できるように、平日の13:00-17:00をコアタイムとしています
コアタイムは、学生同士および教員とのコミュニケーションを取るための重要な時間ですので、できる限り出席してください。
また、毎週金曜日午後は小セミナで進捗報告します。月一回のセミナで発表練習、成果報告などを行います。
(強制はしませんが、連続して欠席する場合は仕事能力に疑問を持たれる可能性があります。締め切り前、日程に間に合わない時は、必ず毎日出席してください。
英語・国際交流を重視
本研究室は、積極的に英語の使用を推奨しています。今後の研究活動はもちろんのこと、一般企業の就職でも英語の能力が求められています。特に、グローバルな視点での研究や国際的なコラボレーションを目指す上で、英語の習得は不可欠です。また、本研究室は留学生の受け入れを計画しており、できる限り英語が使いやすい環境を整えたいと考えています。
基本的には、4年生は日本語で発表や論文提出を行いますが、修士課程からは重要な発表(国際学会、月一度のセミナなど)を英語で行います。
予算の範囲内ではありますが、基本的には優れた修士研究を海外の学会に少なくとも一度は発表させたいと考えています。そのためにも、皆さんには英語論文の執筆や発表の能力を身につけていただきたいと思います。