Research

高周波電磁波センシングの高機能及び実用化

マイクロ波・ミリ波帯のセンシングは、可視光では捉えにくい内部構造や材料特性、距離・速度などを非接触で計測できる技術です。本研究室では、「電磁波だからこそ見える情報は何か」「得られた情報を、実社会で使える計測システムへどうつなげるか」を中心課題としています。電磁界の物理解析、信号処理・逆問題、AI、マルチセンサ融合、プラットフォーム制御、システム実装を一体化し、高精度化と実用化の両立を目指します。

電磁波信号処理・逆問題

電磁波信号処理・逆問題
電磁波信号処理・逆問題

センサが取得した反射波・透過波・散乱波から、対象の内部構造、形状、位置、厚さ、誘電率分布などを推定する処理は、代表的な電磁波の逆問題です。例えば、可視光では内部を確認できない電子機器に対して、複数の周波数・観測位置で得たデータと電磁界モデルを組み合わせることで、内部部品や異種材料の分布を推定できます。

実測データには雑音、マルチパス、観測範囲の制限、モデル誤差が含まれるため、単純な逆行列計算では解が不安定になります。そこで、正則化、ベイズ推定、スパース再構成、数値最適化、物理モデルを組み込んだAIを活用し、少ないデータからでも安定かつ説明可能な復元を実現します。

電磁波イメージング技術(合成開口レーダ技術)

電磁波イメージング技術(合成開口レーダ技術)

合成開口レーダ(SAR)は、アンテナを移動させながら複数位置で取得した信号の振幅と位相を統合し、実際のアンテナより大きな開口を仮想的に合成することで、高分解能な電磁波画像を生成する技術です。衛星・航空機のリモートセンシングだけでなく、近距離ミリ波イメージング、手持ち計測、ロボット、ドローンによる検査へも応用できます。

高周波化・広帯域化により距離方向の分解能は向上しますが、近接場での波面補正、観測位置の誤差、位相ずれ、反射の多重化などを精密に扱う必要があります。本研究室では、物理モデルに基づく画像再構成とデータ駆動型処理を組み合わせ、限られた観測範囲でも鮮明な二次元・三次元画像を得る方法を研究します。

ナノ級金属薄膜厚み推定

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