テラヘルツ(THz)波は「人類最後の未開拓電磁波帯域」と言われ、最近の数十年間でようやく利用可能になりました。今後、BEYOND 5Gの高速無線通信や高分解能のセンシング応用が期待されています。THz帯信号の透過性とミリメートル級の分解能を生かして、プラスチックパッケージを透過する上、サンプルの断層撮影も獲得できる。しかし、このような実験システムは非常に高価であり、実際の応用には向いていません。
その主な原因は、この周波数帯域では従来の電気電子デバイスだけでは発振や伝搬が非常に難しいことにあります。そのため、光技術、材料技術、半導体技術など、他分野の技術と融合し、新たなTHzデバイスやシステムを実用化に向けて開発することが現在の主要テーマとなっています。
共鳴トンネルダイオード(RTD)による集積型テラヘルツセンサ
共鳴トンネルダイオード(RTD)を用いた小型・集積型テラヘルツセンサの開発に取り組みます。RTDの発振・検出機能を活用することで、従来の大規模で複雑なTHz計測システムを簡素化し、実用的なオンチップTHzセンシングの実現を目指します。さらに、デバイス特性と信号処理を一体的に設計することで、高感度・高速・安定な物性計測基盤の構築を進めます。
光技術を用いた高機能三次元イメージングシステム
高周波のTHz帯信号を生成、伝搬するには、従来の電子デバイの代わりに、光技術を用いたTHz生成、集積技術はTHz無線通信領域で注目されている。センシング応用でも、広帯域(>100GHz)、高速、低ノイズなどのメリットが示している。
下図に示すUTC-PD(Uni-Traveling Carrier Photodiode、単一移動キャリアフォトダイオード)は、二つの異なる周波数を持つ光の差周波を発振して数百GHz帯域のTHz信号を生成することができます。また、シリコン導波路はTHz信号をシリコンに閉じ込めることで、複雑な光学配置を一枚の二次元シリコンウェーハで代用し、挟んだコインの三次元イメージングを実現しました。